皆さんは家族、夫婦のお金の管理をどのようにされてますか?
収入経路が一つであればどう分配するかという合意でよいかもしれませんが、我が家含め昨今は共働きが多いかと思います。転職も当たり前になり、収入も右肩上がりというわけでもなく、でこぼこの収支を円満に管理していくためにはコツが必要だと考えています。
我が家では、シンプルに割合で拠出金を決め、スマホを駆使して見える化するという方法で円滑に運用できています。個人最適の財テクはよく情報があるのですが、夫婦最適の運用があまりないため、今回はここを解説していきたいと思います!
支出割合の合意形成
家計について、夫婦間で不満が生まれるケースを分析すると、自分がたくさん払っている(お金・もしくは労働力)と感じていることが根っこにあると考えています。これはあくまで感覚的なもので、必ずしも金額を平等にすれば解決するというようなものでもなく、夫婦間の収入の差によっても変わってくると思います。このくらい払うべきだろうという自分の基準に対して、自分が払い過ぎていることに対して不満が発生するということです。
他に考えられるのは、収入が偏っているケースだと思いますが、これは支払い能力にそもそも差があるので、大前提で収入に応じた分配を合意しないといけないと思います。
5:5なのか、6:4なのか、はたまた1:9なのかそれはそれぞれの夫婦によって異なりますが、この金銭的負担割合を合意することが大切そうに感じます。しかし、支出を見えるかしたとしても、日々の生活の中で支出割合を意識しながら会計を分けていくというのは、運用上もめんどくさくストレスです。そのため支出割合ではなく、収入割合で合意する方がシンプルです。
我が家では、「お互いに収入の40%を共有口座に振り込む」という形で合意しました。この方法のメリットは、収入が多いほうが自動的に多く振り込むことになりますし、収入が変動したとしても割合で振り込むため、難しく考える必要が無い点です。
デメリットはお互いに収入を開示する必要があることで、収入を隠したい場合は適しません。その場合は、「毎月いくらずつ」という形で合意することになると思いますが、夫婦ですし、収入を開示してしまう方が楽でおすすめです。
共有口座で運用するメリット
交代に払ったり、費目ごと支払いを分けたりすることで、共有口座を作らずに、支払いを分散して運用している家庭もあるでしょう。これで上手くいけば問題はありませんが、どっちが払うのか?と揉めたり、ライフステージが変わるたびにどちらが負担するのかを検討するのは面倒です。
そのため、共有口座を作ってしまい、共有の支出を共有口座から行う方が考えることが減って楽です。
そして共有口座に紐づくクレジットカードを作って、そのカードで共有の支出を行うすることがおすすめです。
家計簿アプリで共有
共有口座へ振り込んだお金、共有口座から使ったお金、それぞれを把握するために、便利なのが家計簿アプリです。共有口座、共有口座と紐付けたクレジットカードいずれも家計簿アプリに登録することで共有口座に貯蓄されている現金残高、支出の管理いずれも可能です。
クレジットカードよりは少し手間がかかりますが、現金の使途も、レシートをカメラで撮るだけでアプリ上で記録していくことが可能です。
家計簿は「めんどくさい」というイメージがあるかもしれませんが、銀行口座やクレジットカードといった電子決済は自動で履歴が連携されるので手間もほとんどありません。逆に言うと重要なのは、「極力連携可能なキャッシュレス決済をする」ということです。
一つの家計簿アプリを夫婦でアカウントシェアすることで、夫婦で同じ家計簿を見ることができます。月単位の収支や共有の貯蓄も、アプリを開くだけで一目瞭然です。
家計簿アプリは様々ありますが、おすすめはマネーフォワードと Zaimです。私の場合は、自分自身の家計簿をマネーフォワードで行っていたため、家族共有の家計はZaimで行っています。それぞれの特徴を簡単に説明します。
マネーフォワードとZaimの比較
- 連携できる口座やカードは双方とも充実しており、ここでは両者で差は小さいです。
- カメラでレシートを読み込む機能は双方あるものの、Zaimの方が優秀です。マネーフォワードはよく失敗します。
- 双方有料でないと使い勝手が悪いです。月額500円弱という料金設定。
- マネーフォワードは昔はできたCSVでの取り込みが無くなったりと、最近はサービスの質が低下している印象です。
- Zaimはクレジットカードで使用した明細を後から修正することが可能です。後から金額を修正したい場合に便利ですが、実際の金額とずれるため運用上は注意が必要です。
- 費用項目の分類は、双方ある程度同じ品目に対しては自動で分類してくれるが、Zaimの方が精度が高い。
運用を考えたときのTIPS
家計が見える化されると、それまで良しなに行ってきたことも、時には見えない方がいいことも見えるかされてしまいます。我が家でも当初「これはいる?いらない?」という議論になることが多くありました。
どこまでを個人の出費にして、どこまでを共有支出にするのか、曖昧なものもたくさん出てきます。クリアな定義が難しいですが、「相手も必要になるもの」という観点で家計簿に載せていき「これは自分がほしいから買った」というものは省いていくと健全です。自分のお金で買う気がないものは買わないようにしておき、迷ったら載せない方が平和になります。
ポイントも考慮したおすすめのクレジットカード
同じクレジットカードが二枚発行できればよいのですが、そういうわけにもいきません。お互いの名義でクレジットカードを作っても、銀行口座はどちらかの名義になるため、銀行口座の名義と合わないクレジットカードは紐付けができません。そのため、例えば夫名義で銀行口座を作る場合は、夫が二枚共有用のクレジットカードを用意して、夫婦で一枚ずつ使うというやり方も可能です。
ただしこれですと、夫婦で計4枚のクレジットカードができ、ポイントもバラバラになってしまってもったいないです。
そのためおすすめしたいのが、「一枚を共有支出専用にし、もう一人は電子決済で同じカードを使用する」というやり方です。最近はQuick PayやPaypay、楽天Payといった形で、クレジットカードは物理カードが無くとも決済ができます。ECサイトでショッピングする場合は共有カードを登録して使えば良いです。
実際にこの運用を行ってみると、家族で一緒にいるときは物理カードも使えますので、一人のときで困るということもほとんどありません。たまにあった場合は、自分のカードで建て替えて後で精算します。
旅行好きはSPG+航空系が最強のはずが・・・
以下の記事でポイントの貯め方、マイルが最もポイント効率を上げるポテンシャルが高いというお話をしてきました。
そのため航空系(JALかANAか)カードをメインとして、夫婦共有のカードを考えるとベストなカードがあるのです。それが「SPGカード」です。
年会費が3万円以上するものの、ポイントの有効期限がなく、マイルが1.25%で貯められる素晴らしいカードでした。そして毎年ボーナスポイントが付与され年会費の元も取れます。そのためよくおすすめされているカードなのですが、本当に残念なことに改悪されて年会費が5万円に増加、ボーナスポイントも最低年間使用金額が設定されてしまいました。
さすがにここまで高くなると年会費を払い続けることがばかばかしくなってきます。加えて、コロナにより以前のように旅行にも行けなくなり、マイルの使い勝手が悪くなってしまいました。そのため、我が家ではこの運用を見直すことにしました。
王道だが無駄の無い楽天カード
移行先は楽天カードです。楽天カード実はVISAとMASTERといった形で、カードを二枚持つことができます。そのため、2枚目に作ったカードを共有用として楽に運用することができるのです。
ポイントも1%貯まりますし、ECはもちろん、リアル店舗でも現金のような感覚でポイントが使用できるため非常に使い勝手が良いです。
ポイントは使途が限定されるとポイントを使用するために無駄な支出をすることになる場合も少なくなく(旅行は最たるものかもしれませんが)、そういった観点からも優秀です。
さて、今回は家計を複数人で回していく場合のお金の管理について、家計簿アプリを使った方法について運用まで突っ込んで書いてみました。
見える化することですべてが解決するわけではありませんが、家庭の平和の一助になれば幸いです。
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