共働き、夫婦ともに基本的に在宅勤務という生活スタイルの夫婦に子供が産まれました。
どうやら里帰りする、もしくは親に手伝いに来てもらうというのが一般的らしいのですが、そうとは知らず夫婦二人での初産後の子育てが始まりました。
後で知ったことですが、「里帰りしてしまったら、育児の大変さを夫は認識しないから」という理由が里帰りしなかった妻にはあったようです。おかげさまで大変さとともに、我が子の成長を間近で噛み締められる貴重な体験もできています。
これが可能なのは実は夫の私が「在宅勤務」だからです。基本的に毎日家で仕事ができます。それでも出産後の女性は体中いろんなところが痛いことに加え、ホルモンバランスも著しく乱れるため、心身ともに大変なダメージを受けるため、夫が最大限に稼働しなければ乗り切れません。
最近はいろんな便利ツールもあるので、現状このオペレーションがいい、と思ったものを「授乳」「役割分担」「子育て環境構築」「省力化家電」という順で紹介していきます。「もっといいやり方あるよ!」というものがございましたらぜひご教示頂きたいです。
「授乳」「役割分担」 については、以下の記事で先にまとめました。本稿では、後半の 「子育て環境構築」「省力化家電」 について書いていきます。
基本的には共働き世帯、すなわちダブルインカムである程度お金の余裕はあるものの時間がない夫婦をイメージして、お金を投じて機械化・自動化を行い、時間の節約と労力削減を目指す方向性で書いていきます。
環境構築
空調管理
赤ちゃんに最適な室内環境は、気温:20-23℃、湿度:50−60%と言われています。
したがってエアコン+加湿器をフルで稼働させて空調管理をすることになります。エアコンだけですと気温は保てても湿度が下がっていくので、加湿器が欠かせません。以下空調管理グッズを紹介します。
温度計
大きめサイズで見やすい温度・湿度計です。時間もわかります。エアコンと加湿器が稼働しているときには大きく変化はしないですが、加湿器は水がなくなって止まっていることもしばしばあるため、こまめに見るようにして、異常検知をします。
スマホに転送するような機能はなく最低限の機能という感じです。
加湿器
加湿器はいろんなタイプがあり、選択が悩ましいです。ざっくり解説すると以下の3タイプがあり、組み合わせたハイブリッド式というものもあります。
- 加熱式(スチーム式):文字通り蒸気を熱で沸かす、消費電力が大きいが加熱段階で雑菌も死滅するため最も衛生的
- 気化式:水を浸透させたフィルターから水を気化させる方式です。ファンを使いますがヒーターが無いため消費電力が低く、気化した水蒸気に雑菌も乗らないため衛生的です。本体サイズが大きくなりがち、空気清浄機についている加湿器はたいていこれです。
- 超音波式:安価な加湿器はたいていこちら。水を超音波で細かくして撒きます。本体料金もランニングコストも安いのですが、雑菌が繁殖しやすく衛生面が問題になるのと、水をそのまま撒くイメージのため、蒸発すると白い跡が残りがちです。
実はここまではたいていのHPに書いているのですが、どれを選べばいいのか、という段になると、「加湿器◯選!」という記事は多いものの、選出される加湿器の数が多すぎて参考になりません。色々調べた結果下記の動画が参考になりました。
赤ちゃんルームに置くため、衛生面が最重要ポイントであることは当然として、以下の象印・スチーム式とシャープ・ハイブリッド式の二択となり、後者のシャープを選択しました。
置き場所が寝室であるため、静かな方がいいというのと(スチーム式はお湯を沸かす音が気になるとのレビューが散見されました)、やはり消費電力ですね。
ベビーモニター
おとなしく寝ているときはずっと見続ける必要はないため、泣いたことを検知できることが重要です。そこで活躍するのがベビーモニターです。我が家ではアレクサがこれを担っています。
ベビールームとリビングにこのエコーショーを設置し、エコーショーがある部屋も含め、すべての部屋にエコードット(音声のみ)を設置しています。
すべての部屋には必要ないかもしれませんが、エコードットは育児が行われる部屋においておくと、ぴよログでの記録に便利です。
首すわり前から使える「抱っこひも」
様々なメーカーから様々なタイプの抱っこひもが出ていますが、実際に色々使ってみると一長一短です。色んな種類がある意味がよくわかります。首すわり前から使用可能な抱っこひもを4つほど使用してみているため特徴をまとめます。
特徴 | 安定感 | 着脱 | 疲れにくい | そのまま寝かせやすいか | そのまま授乳 | かさばる | 夫婦共有 | ポッケ | 補足 | |
ファムベリースリング | 長い布の一端にリングがあり、肩掛けで長さを調整して使用 | △ | ◎ | △ | ◎ | △縦のみ | ◯ | ◎ | 無し | 両手を話すと危ない、動くと落ちそうになる、片方の肩に荷重が集中する |
エルゴベビー 360 | 腰と両肩でガッチリ荷重を受ける | ◯ | ◯ | ◎ | △ | △縦のみ | ✕ | ◯ | 有り | つけた状態での新生児の出し入れがやや面倒 |
コニー | 1枚布だが、形になっているが体格でサイズを決めてサイズ選択 | ◯ | ◎ | ◎ | ✕ | ✕ | ◎ | ✕ | 有り | サイズ調整ができないため、夫婦共用はできない |
BOBA | 1枚の長い布タイプ、体に撒いて間に収納 | ◎ | ✕ | ◎ | ✕ | ✕ | △ | ◎ | 無し | 巻くのに時間がかかる、授乳するときに、服も布もぐちゃぐちゃになる |
実際使って見ると、万能な抱っこひもはなく、状況により使い分けて行く形になりました。夫は抱っこしたままパソコン操作していることも多いので、負担が少ないエルゴの頻度が高いです。ただし、眠った後ベッドへの着地に成功しにくいデメリットを感じています。
妻はスリングから入ったのですが、安定感が不安でBOBAに移行、しかし着脱が面倒でコニーへと移っていきました。コニーやBOBAはコートの下に着やすいようで外出時にも使いやすいようです。
エルゴはコストコで買うと安いので、コストコ会員にはおすすめです。
バウンサー
抱っこひもで抱えていて眠りにつき、深い眠りに入ったなというあたりで移動させる先がバウンサーです。以下は自重で揺れるタイプで公式サイトのリンクを貼りましたが、楽天では6,000円台で買えました。バウンサーの中でこれが特におすすめというわけではありませんが、ベビービョルンのバウンサーが15,000円という値の中で同じような形状の商品であるため、お得感を感じて選択しました。
個人差あると思いますが、我が家のケースでは、うとうとした状態でバウンサーに移行すると泣き出すことが多いものの、寝入ってからであればバウンサーでおとなしく寝てくれました。
これでまた体が空くため動きやすくなります。
家事省力化
負担の大きい家事といえば、掃除・洗濯・料理、ではないでしょうか。それぞれに対して、これという省力化アイテムがございます。今回は厳選して効果の高いアイテムを紹介します。
ロボット掃除機
毎日掃除機をかける生活をもはや想像ができません、それくらい掃除の手間を一気になくしてくれたのがロボット掃除機です。毎日一言も文句を言わず、充電できている限り何度でも掃除をしてくれる素晴らしいロボットです。
選び方にはコツがあるので以下の記事で紹介しています。
ドラム式洗濯乾燥機
洗濯機は洗濯をやってくれる素晴らしい家電なのですが、湿った状態で完了し、干して乾かし取り込むという作業が労力を発生させます。これを解決してくれるのが、乾燥機能付きのドラム式洗濯機です。
最近はヒートポンプ型の乾燥機が増えてきており、エアコンと同じ原理で非常にエネルギー効率が良いため省エネで乾燥までできます。乾燥まで行うと縮んでしまう服も一定割合ありますが、それでもだいぶ技術が成熟してきており、即投入すべき水準まできています。個人的にマストな機能を列挙します。
- ヒートポンプ式乾燥:乾燥のエネルギー効率が高い
- 洗剤自動投入:買ってきた液体洗剤をまとめて投入すれば都度測って投入する手間がなくなるのですが、地味に楽で良いです。
- 乾燥機の容量が大きい:乾燥までまとめて行うことが基本になると、洗濯よりも容量が相対的に小さい乾燥機の容量で一度に洗える量が決まります。そのため、乾燥機の容量で機種を考えたほうがよいです。
国産メーカーは4社上記該当するラインナップを持っているため、基本的にはどれを選んでも良いのですが、以下の動画は参考になったので共有します。
最終的に我が家は消去法で東芝を選択したのですが、他のメーカーが選ばれなかった理由は以下です。
- パナソニック:最も機能は優れているが、他3社と比べて高い。
- 日立:廃棄から匂いが上がってくるというレビューが気になった。
- シャープ:高さが大きく蛇口との接続に難あり、ドアを開けたときの奥行きの必要幅も大きい。
なお、ドラム式はそもそもサイズ的に置けるのかどうかがネックになる場合も少なくありません。最低でも600mmの幅がなければ搬入ができないため注意が必要です。各社サイズが微妙に違うため、搬入時の制約と、給水の蛇口との接続の兼ね合いで機種が絞られる場合があるのでまずこちらをご確認ください。
自動調理器
最も単純な自動化が難しいのが料理ですが、これも最近の調理家電はすごいもので大変助かっているので、いくつか紹介したいと思います。まず基本的な方針が以下です。
- 栄養がある食事を、すなわち、なるべく野菜が多くバランスの良い食事を、できるだけ加工食品無しで作る
- 一日に沢山の種類を作るのは厳しいため、1品もしくは1品+汁物とし、その代わり1品を大量に作り4日ほど食べられるようにする。そのため一日の中でのバランスは重視するものの、同じ料理が何日も続くことは許容する
料理のフェーズを、「切る」「火を通す」の2工程に分割して掘り下げていきます。洗う・皮を剥くという工程もその前にはありますが、これは特に工夫の余地を見いだせてはいません。(たまねぎなどは頻出するものの皮むくのがそれなりに手間だなとは思っていますが)
切る
切る工程で大変なのはみじん切りなのですが、これを瞬時に終わらせてくれる素晴らしい料理荷電がフードプロセッサーです。
特に玉ねぎのみじん切りなどは、目も痛くなり大変ですがこれならば一瞬で終わります。みじん切りが大変で割けられがちなメニューがこれ一つあることでレギュラー入りできるようになります。
地味に便利なのが、クレーターという刃を使うことで、にんにくや生姜のすりおろしもできることです。
火を通す
火を通す手段として、フライパンで焼くというのがまず頭に浮かびそうですが、これは実は結構面倒なのです。なぜならば焼いている間ずっと日の前で料理をしなければならないからです。そこでメインになるのが、「煮る」です。
我が家では、リンナイのガスコンロの自動調理機能をメインに使用していますが、おそらくヘルシオなどの調理家電も同じように料理可能だと思います。ざっくり言えば、食材を準備して調味料を入れてあとはスイッチを入れるだけで、火加減を自動調整して完成まで導いてくれます。
焼きの工程があると、これは混ぜないと焦げ付いてしまいますが、煮物の自動調理は待つだけで完了するため非常に楽です。料理時間を有効活用することができます。
食洗機
今回紹介する省力化家電の中では最も高価で、かつ推奨するビルトイン型の食洗機は、持ち家でなければ導入もできないため、なかなか導入は難しいかと思います。
それでも、食洗機のためにリフォームする価値があったと思うので最後の一つとしてご紹介したいと思います。
食器洗いは食事の度に発生する家事で、家族の増加とともにその労力は増加し、リソースを圧迫します。そんな食器洗いから見事に開放してくれるのが食洗機です。それも海外製の巨大な食洗機が推奨で、予洗いも必要ないですし、哺乳瓶の洗浄・除菌もバッチリです。
なぜ海外製が良いのか、食洗機の選び方や違いなどについては以下の記事を御覧ください。
自治体支援の活用
最後に出産前に確認しておいて頂きたい点として付け加えておきたいのが自治体の支援です。
様々な支援があるようなのですが、私の住む自治体では、「産後のお母さん向け配食サービス」というサービスがあり、産後30日間、30食まで、1食あたり500円引きのクーポン券を申請すると受け取ることができました。
これで産後特に大変な2週間の夕食を確保することができかなり助かりました。
出生届の際に家庭環境について確認されたのですが、夫婦二人体制ということを伝えるとかなり心配され、いろんなサポートサービスについてご紹介を受けました。やはり両親のサポートを受けるのが一般的なようです。自治体ごとに支援内容は異なると思いますが、確認すると良いです。
配食サービスは、クーポン券が仮になかったとしても、産後直後については利用することをおすすめします。妻にご飯を作ってもらうのはかなり厳しいですし、かといって母体に栄養が必要な時期に毎日レトルトになるのも避けたいです。日頃から夫が料理をしていて慣れている場合でもやはり最初は夕食だけでもサポートがあるとだいぶ違います。
産前に自治体のサポート内容とともに、配食サービス会社の比較と、頼むならここという調査をしておくと良いかと思います。
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